鹿児島県出水地区の地域医療が厳しい局面を迎えている。出水市が運営する中核病院の出水総合医療センターが医師不足に陥り、夜間は軽症の1次救急患者を受け入れる余裕がなくなってきた。阿久根市、長島町を含む3市町と出水郡医師会は急場しのぎで、夜間1次診療所の共同運営を計画したが、阿久根市議会が関連予算案を否決したため暗礁に乗り上げた。医師不足の背景には、各地で地域医療を崩壊させた新臨床研修制度があり、抜本的解決への糸口は見えない。
どうしても、阿久根市議会の予算の否決を問題視したい西日本だが、基本的に出水市の経営責任が問われる問題だと思うのですがね。
しかも、タイトルにあるような件が問題であれば、夜間1次診療所などは場当たり的な対策でしか無いし、その効果も疑問です。
その辺を阿久根市議会に説明しきれなかった西平よしまさ阿久根市長には非は無いと言うことでしょうかね?西日本新聞さん。
国の政策の誤りならそれを声にするのは自治体の首長として当然のことだし、出水市の経営能力が無くて経営が行き詰ったのであれば、それをきちんと説明してから他の市町村に協力を求めるのが筋ってもんだと思うのですがね。出水市長。
自分が在職していない過去のことまで、臨時職員である市長が責任を負えるはずが無いのだから、市長は経緯を説明すればすむだけの話なのですが、それをすると職員が責任を負わざるを得なくなるからでしょうかね?それを嫌がるのは。
そりゃ、国や市など関係先の職員や職労に睨まれることになるかも知れませんが、本来責任をとるべき者たちにとらせないってのもどうかと思います。
黙ってちゃ、市民は何が原因でそうなったのかを知ることができないわけですから、そんなことで民主主義による地方自治なんてできるはずがありません。
市民に役所のやり方に問題があれば知らせるのが、市町村長の仕事です。
問題を隠すことは民主主義に反しますし、職員の不正に加担するようなものです。はい。
だいたい、どこの自治体病院の破綻もその自治体の放漫経営にあったりするわけなのですがね。
「経営」なき自治体病院の危機
職員には高く、医師には低い待遇
なぜ、経営破綻や医療崩壊を起こす自治体病院が相次ぐのか。自治体病院が「お役所立」の病院であり、「経営」が存在しないことが大きい。 国の医療費縮減政策の中で、民間病院が生き残りをかけた競争をしているのに対して、自治体病院の経営はあまりに形式的であり、意思決定のスピードが遅く、質も低い。自治体病院の運営がいかにお役所体質か、その病理を指摘しよう。
▽自治体病院の職員の給与は、自治体本体と同様に年功序列で昇給をする。民間に比べて医師以外の看護師や技師、事務職スタッフの給料水準が圧倒的に高い。一般職員に対して、年収一千万円を超える給与を支払っている自治体病院も多い。 民間医療機関は、このような高額の給料を職員に払っていない。民間病院では経営の健全性の観点から、医業支出中の人件費の割合が五割程度に抑えられている。これに対して自治体病院では六~七割に達している病院も少なくない。
▽職員全体に「自治体病院は潰れない」という意識がある。夕張市立総合病院の職員でさえ、病院は潰れないと考えていた。
▽病院全体のことよりは、自分や自分のセクションの利益ばかりを考えている。「悪いことは、全て人のせい」と考えている。
▽働いても働かなくても、職員給料は一律だ。やる気のない職員も、やる気のある職員と同じ給与をもらっている。どんなに問題のある職員も、公務員として手厚い身分保障で守られている。職場に害を与えても解雇することは難しい。
▽労働組合が強く、職員の既得権を少しでも変更することに対しては、強い抵抗を示す。自治体や病院幹部は、労働組合の顔色ばかり窺い、何もできない。組合対策に仕事の多くが取られている。
▽その一方、医師については、労働組合の構成員でないこともあってか、民間病院に比べて待遇が悪い。同じ規模・条件の民間病院に比べて、年収で何百万円も低いことが多い。 「医師がいない」と言っている病院ほど、概して医師報酬が安い。知的労働者として必要である勉強をする機会も充分に与えていない。初めから医師に「辞めてくれ」というような対応をしている自治体病院も多い。
▽医療には全くの素人の事務系が病院の予算や人事などの権力を握っている。事務職員は病院経営をしたくて公務員になったわけではない。地方自治体の中では、病院の仕事は傍流であり、能力不足でやる気のない職員が回されることも少なくない。本庁の顔色ばかり伺っている。 彼らは異動の期間も短く、二~三年で病院以外の部署に異動するのが通常だ。病院経営や医療の質を考えるというよりも、形式的に役所の規則を守っていれば良いと考える職員がほとんどだ。医療スタッフに対して情報も隠す傾向が強い。
▽首長も病院経営については素人だ。首長も病院経営をする目的で選挙に出たわけではない。病院経営は、難しくて解らない。基本的に事務職員にお任せだ。その一方、勘違いをして間違った方法で病院に口を出し、常勤の医師が一人もいなくなり、病院医療を崩壊させた首長もいる。
▽病院長(医師)は、医療は専門でも、病院経営については素人だ。大学時代に病院の経営を学んだわけではない。さらに、お役所特有のルールは、事務職の経験のない病院長の理解を超えることも多い。 その結果、行政と現場の間に挟まり孤立する病院長も多い。報酬も決して高くない。できることなら病院長を辞めたいという人も多い。
▽医療現場が希望する必要な人的・物的投資も「お役所の論理」でほとんど認められない。 いくら緊急の事態でも、また採算が見込まれようとも、「条例を変更できない」「予算がない」「規則で決まっている」「人事課や財政課が認めない」といった理由で、要望を認めないことが多い。
▽そもそも自治体病院として、今後、どのような方向に進んでいくかの方向性が見えない。場当たり的な対応に終始している。ただ存在することが目的という自治体病院も多い。
基本的に無責任な公務員による病院経営により、地域医療が崩壊しようとしているわけなんですが、そう言う問題を解決することなく金を注ぎ込んだところで焼け石に水なのですよね。
そして、公務員の労働組合による高額な人件費の問題も、自治体病院の経営を圧迫してきたわけです。
そう言う問題を面に出したくないから、自治労や自治労連がこの問題を扱いますと、自分たちの責任を表に出さないような記事になったりします。
自治体病院の看護職員8割が「辞めたい」 - 医療介護CBニュース - キャリアブレイン
基本的に、自治労や自治労連の連中は、「もっと税金よこせ!」と言ってるだけで、現場で働いている医師や看護師のことなんか気にもとめていないのでしょうね。
ρ(・・。) クリックで情報の拡散にご協力ください。
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